2026-07-25|読了 約2分顧客信頼営業
顧客の信頼は、更新月にしか見えない
📗 SES経営のOS|顧客信頼 第1講売上・待機・採用は毎月数字になります。ところが顧客の信頼だけは、普段どこにも表示されません。表示されるのは更新月——継続か、縮小か、終了か。結果だけが、いきなり出ます。
しかも使う側の本音①で書いたとおり、その判断は更新月の1〜2か月前に済んでいます。つまり顧客信頼という計器は、針が動いたことに気づいたときには手遅れという、経営で最もたちの悪い遅行指標です。
信頼は「口座」で考える
顧客との関係は、口座に似ています。
- 入金——問題の先出し報告、手離れの良い仕事、期待の少し上を返すこと。1回1回は小さい
- 引き出し——トラブル、遅延、交代、値上げ交渉。1回が大きい
- 残高照会——更新月。ここで初めて残高が見える
大事なのは、入金は日常業務でしかできないということです。更新月の直前に慌てて営業が訪問しても、それは入金ではなく「残高不足の言い訳」に見えます。
遅行指標を、先行指標に置き換える
更新月まで見えないなら、毎月見える代理指標に置き換えます。信頼の先行指標は4つあります。
- 指名・追加の声があるか——「もう1人お願いできますか」「◯◯さんに次もお願いしたい」。信頼の最も確かな証拠
- 現場リーダーの温度——実質の人事権を握る人の評価。月1の1on1で本人経由で拾えます(「リーダーから最近どんな声をかけられてる?」)
- 相談が来るか——「ちょっと相談なんですが」と顧客から声がかかる会社は、業者ではなくパートナーとして扱われています。発注連絡しか来ないなら、比較表の中の1行です
- 値下げ・相見積もりの気配——逆方向の先行指標。値下げ圧力は「代替可能」と見なされ始めたサイン
この4つを月次の数字の「更新2か月前リスト」と並べて見れば、顧客信頼は毎月表示される計器に変わります。
最初の一手:顧客台帳を1枚作る
主要顧客ごとに、次の4列を埋めるだけです。
| 顧客 | 直近1年の動き(継続/縮小/拡大) | 現場の温度(指名・相談の有無) | 次の更新月 |
|---|
埋めてみると、「拡大している顧客」と「返事が事務的になってきた顧客」の差がはっきり見えます。そして縮小の兆しがある顧客への打ち手は、更新月ではなく今月打つものです。
顧客信頼は3つの計器(社員・顧客・会社)の真ん中にあり、幸福度の後、収益性の前に動きます。自社の計器の現在値は組織診断(14問・3分)でどうぞ。
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