2026-07-05|読了 約1分スキル現場力
「いつか要る」と言われたその拡張ポイント、保守するのは誰か
この記事はSESで働く人の話です。いまのあなたの現在地は、3分の自己診断で測れます。無料・登録不要です。
「将来、他の帳票にも対応するかもしれないので、汎用的に作っておきました」——設計の場でよく聞く一言です。ただ、その「将来」を、いつ・誰が使う予定なのか、聞かれたことはあるでしょうか。
YAGNIが戒めているもの
エクストリーム・プログラミングのYAGNI(You Aren't Gonna Need It)は、必要になると思って先回りして作ってしまうことを戒めています。将来を見越した拡張ポイントの大半は使われず、使われないまま保守の対象だけが残ります。 「いつか要る」と言われたら、いつ・誰が使うのかを聞いてみると、たいてい答えが出てきません。
SESで特に効く理由
自社開発なら、作った本人が数年後にその拡張ポイントの面倒を見ることもあります。でもSES常駐では、その拡張ポイントを保守するのは、自分がいなくなった現場で、別の会社から来た誰かです。使われなかった汎用化は、その人にとって「なぜこんなに複雑なのか分からない」設定項目として残るだけです。
動く複雑な系は、単純な系から進化する
似た教訓に「ゴールの法則」があります。ジョン・ゴールの観察で、動く複雑な系は、動く単純な系から進化したものであり、ゼロから設計した複雑な系はまず動かない、というものです。最初から将来に備えて複雑に作るより、いま必要な形をシンプルに作り、必要になった時点で広げるほうが、結果として長く動きます。
聞き方
「いつか要る」を持ちかけられたら、断るのではなく「それはいつ、誰が使う予定ですか」と聞くだけで十分です。答えが具体的に返ってくるなら、それは本当に必要な設計です。返ってこないなら、いまの形のままで進める理由になります。
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