📞 SES営業のOS
2026-08-25|読了 約2分
値下げ要請への正しい応じ方・断り方
「単価、少し見直せませんか」——この一言への対応で、その後数年の収益が決まります。まず知るべきは、値下げ要請の本音は3種類あることです。
3種類の本音
- 本当に予算が縮んだ——先方の業績・方針の問題。誠実に伝えてくることが多い
- 相見積もりの牽制——他社提案と比較する中で「下げ余地があるか」を確認している
- 試し——特に根拠なく、「言えば下がるか」を見ている
対応が変わるので、まず聞きます。「承知しました。背景を教えていただけますか?」——この一往復を挟むだけで、無条件降伏がなくなります。
応じるなら、必ず「交換」にする
予算縮小が本当なら、応じる判断はあり得ます。ただし鉄則があります。値下げは無償で渡さず、必ず何かと交換する。
- 期間コミット(「半年の継続を前提に◯万円」)
- 支払サイトの短縮
- 役割・工数の調整(減額分、責任範囲も整理する)
交換にする理由は金額そのものではありません。無条件の値下げは「この会社は言えば下がる」という学習を相手に残すからです。査定の裏側で書いたとおり、単価は情報と学習で決まります。一度できた学習は、毎年の更新のたびに請求書になって戻ってきます。
断るときの型
牽制や試しだと判断したら、丁寧に断ります。効くのは感情ではなく、相手の頭の中にある天秤を静かに動かすことです。
「現行単価は◯◯(役割・実績)を踏まえた水準とご理解いただいています。仮に交代となると、キャッチアップに1〜2か月のお時間をいただくことになります——それも含めてご検討いただけますか。」
交代コストの想起+唯一性の言語化。値切る側にも社内説明が必要になり、多くの場合そこで止まります。
絶対に応じてはいけないライン
フルコスト割れ(給与×1.35を下回る単価)です。1人あたり粗利の回で書いたとおり、赤字稼働は「仕事がある」という顔をした損失です。関係維持のための一時的な赤字は、たいてい一時的では終わりません。
値下げ圧力が来ているか自体が、顧客信頼という計器の逆方向の先行指標です。要請が来てからの対応と同じくらい、来る前の入金(先出し報告・手離れ)が効きます。