🏢 経営向けの記事
2026-08-16|読了 約1分
評価制度は「納得」を作る装置——透明性の設計
評価制度を作ろうとする会社の多くが、「どうすれば正確に評価できるか」から考え始めて、複雑な等級表とスキルマップの海で遭難します。出発点が違うのです。評価制度の目的は正確さではなく、納得です。完璧に公正な制度はこの世に存在しませんが、納得できる制度は作れます。
納得は3つの部品でできている
- 基準の事前開示——何をすれば給与が上がるのかが、先に公開されている。後出しの査定は、どれだけ正確でも不信を生みます
- プロセスの透明——誰が、何を見て、どう決めるのか。ブラックボックスの中身が良心的でも、箱が黒い時点で疑われます
- 説明の機会——結果について質問でき、答えが返ってくる。納得は一方通行の通知からは生まれません
逆に言うと、最悪の制度は「社長の胸先三寸」です。そして2番目に悪いのは、精緻すぎて誰も説明できない制度——複雑さは透明性の敵です。
SESには「単価」という強力な部品がある
幸いSESには、他業種にはない透明性の即効薬があります。単価です。市場が付けた外部の値段であり、本人も会社も観測できる。単価連動の給与は「なぜこの給与か」の説明を市場に外注できる、最も分かりやすい仕組みです。
ただし単価には運も乗ります(商流・案件ガチャ・査定の力学)。単価連動一本にすると「良い案件を引いた人が勝ち」になるので、単価連動を土台に、役割・行動の評価を併用するのが実務解です。配分よりも大事なのは、その構成自体を開示しておくことです。
最初の一手
新制度を作る前に、今の決まり方を1枚に書いて開示してください。「現状は社長が総合的に決めています。来期からこの基準に移行します」——現状の正直な開示は、それ自体が透明性の第一歩です。隠したまま新制度を被せても、箱の色は変わりません。
給与・評価の決まり方を開示し納得を得られているかは、組織診断のQ7で問うています。ここが低い会社は、辞めてほしくない人のサインが出る前に手を打てる、数少ない場所です。