🏢 経営向けの記事
「うちの営業は、何を売っているのか」を、言えますか
ひとつ、答えにくい質問をします。あなたの会社の営業は、何を売っていますか。
「エンジニアの稼働」と答えたくなったなら、少し立ち止まる価値があります。稼働=人月そのものは、これからAIが最初に価格を崩しに来る「空箱」です。売り物の定義がここに留まっている限り、単価も、営業力も、上には伸びません。
「人を右から左」は、営業ではなく手配
案件が来たら、条件の合う人を当てて送り出す。これはマッチングであって、営業ではありません。手配業には、付加価値が乗る余地がほとんどないので、勝負は結局「早さ」と「安さ」になります。ここで消耗している営業組織は、努力の量とは関係なく、構造的に単価を上げられません。
本当の売り物は、「安心」と「解決」
では、伸びる会社の営業は何を売っているのか。ふたつあります。
ひとつは安心です。単価は、情報の質で決まっていました。使う側が抱く「この人で大丈夫か」という不安(リスク料)を、具体的なスキルシートと、往復のできる面談設計で下げる。この不安を消す仕事が、そのまま単価に換算されます。
もうひとつは解決です。案件票に人を当てるのではなく、顧客の現場が何に困っているかを聞き出し、それに人を提案する。ここで初めて、営業に「聞く力」「言語化する力」というスキルが宿ります。
営業を育てるとは、この「転換」を教えること
つまり営業教育とは、トークスクリプトを覚えさせることではありません。マッチング業から提案業への頭の切り替えを教えることです。現場で何を聞くか、拾った声をどう顧客の言葉に翻訳するか(指名される会社)。ここが変わると、同じ人材を扱っても、単価の付き方が変わってきます。
最初の一手:営業に「先月、何を提案したか」を聞く
次の営業会議で、一人ずつに聞いてみてください。「先月、顧客に人を当てた以外で、何か提案したか」。答えが出てこないなら、それは営業個人の怠慢ではなく、会社が売り物を「稼働」と定義したままだからです。定義を変えるのは、経営の仕事です。
自社の営業が「解決を売る」体制になっているかは、組織診断(3分・14問)で確かめられます。