🧑💻 エンジニア向けの記事
やる気を金で買おうとすると、やる気が消える
自主的に週1回、社内勉強会を開いていたメンバーに手当を付けた途端、手当の出ない回はやらなくなった——そんな経験はありませんか。良かれと思って報いたはずが、逆に意欲を削いでしまうことがあります。
好きでやっていたことに値段が付くと、義務に変わる
もともと自分の意志で始めたことに報酬を紐づけると、「やりたいからやる仕事」が「払われるからやる仕事」にすり替わります。手当が無くなった瞬間、その行動自体をやめてしまうのはこのためです。報われる形にすること自体は間違っていません。ただし報酬だけを渡して、なぜその行動が大事なのかという意味づけを渡し忘れると、動機を金で買い取ってしまいます。資格取得の報奨金も、同じ危うさを抱えています。
給与を上げても、物足りなさは消えない
給与や労働条件は、不足すれば不満の原因になりますが、満たしたからといって意欲が湧いてくるわけではありません。不満を防ぐ効果と、やる気を生む効果は、別の回路で動いています。単価を上げたのに数ヶ月でまた同じ相談が来るのは、条件面の不満は消えても、意欲を生む方の欲求が満たされていないからです。
効くのは、自分で決め、できて、繋がっている感覚
意欲を生む方に効くのは、案件を自分で選べる余地、できるようになった実感、自社と繋がっている感覚の3つです。常駐という働き方は、この3つとも構造的に壊れやすいものかもしれません。案件は営業都合で決まりやすく、成長実感は同じ現場が続くと薄れ、自社との接点は顔を合わせない日々で細っていきます。放っておいて自然に育つものではなく、意図して用意しないと欠けたままになります。
リーダーがやること
- 報酬を付けるときは、必ず「なぜこの行動が大事か」を一緒に言葉で渡す
- 条件面の不満は放置せず対処するが、それで終わりにせず、達成・承認・任せるという別の手を用意する
- 案件の選択肢、成長の実感、自社との接点を、意識してつくる場を作る
自分のチームの動機づけがどちらの回路で止まっているか整理したい方は3分の自己診断へ。判断の型を増やしたい方はリーダー・マネージャー向けの問題集、評価が伝わらない感覚に心当たりがある方は「見合っていない」と感じたときに、最初にやることも合わせてどうぞ。